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野球でボールを投げると肩の外側が痛い

2017年7月8日

ピッチャーをしていると、肩を痛めるのは致命的です。日頃のケアをしっかりできていないと、連戦で疲労がたまることでも怪我をしてしまうことはよく見られます。投球肩障害の場合は、怪我の治癒と、怪我をしないためのフォーム修正の両方が必要です。今回は、この2つについてお伝えさせていただきます。

ボールを投げると痛む投球肩障害とは?

ボールを投げるなどの競技で見られる肩を痛める総称として、投球肩障害というのがあります。

投球肩障害とは、ボールを投げる時の動作で痛みを感じるスポーツ障害です。普段の動きでは、痛みを感じにくいのですが、キャッチボールなど特定の動作で痛みを感じる特徴があります。この投球動作には、分類することができます。この分類のどの部分で痛みを感じるかによって「どこを痛めたのか」「なぜ痛みが出たのか」が明確になります。投球動作は主に4つに分けることができます。投球動作の4つの区分けとは、ワインドアップ、コッキング、アクセラレーション、フォロースルーです。

ワインドアップ

ワインドアップとは、振りかぶって肩足立になるまでの動作です。この時に、しっかりと軸に乗れているか、肩甲骨を寄せられているかなどが大切になります。

コッキング

コッキングとは、テイクバックをして足を踏み出した姿勢です。肩甲骨が引けている、肘が下がっていないなどを観察します。

アクセラレーション

アクセラッレーショントは、加速していく姿勢です。体を捻り、ボールをリリースするまでの動作です。踏み出した足が外側に逃げていないか、両肩を結んだ線よりも肘は落ちていないかなどを観察します。

フォロースルー

ボールをリリースから、投球動作終了するまでの動作です。肩関節にかかる負担を体幹や股関節などで相殺できているか、踏み込んだ足がしっかりと、バランスを保てているかなど観察します。

ボールを投げる時に痛める理由は?

投球動作の障害は、投球動作のそれぞれの区分で、関節や筋肉に負担がかかることで起こります。特によくあるのは衝突性関節障害が多いです。これをインピンジメント障害と言います。肩関節そのものや筋肉を痛める特徴があります。

肩の痛みの原因は?

投球肩の問題は、体の動かし方です。それぞれの動きの局面で、関節や筋肉のどの部分に負担がかかるかを理解できれば、適切な対処ができます。

肩の外側の痛み

コッキングで肩を引き上げる時に、肩甲骨との間にぶつかることで痛める痛みです。肩を引き上げる時にインナーマッスルや背中の筋肉がうまく機能しない時に起こりやすいです。肩関節のクッションやインナーマッスル、軟部組織を痛めやすいです。

肩の前側の痛み

主にコッキングからアクセラレーションの時に痛める部分です。肩関節を引ききった時に痛みを訴える場合が多いです。この場合は、肩と体幹の動きが入れ替わる局面です。体がねじれることで、肩の前側に引き延ばされるストレスが生じやすいです。力こぶの筋肉、軟部組織などを痛めやすいです。

肩の後ろ側の痛み

テイクバックからコッキング、フォロースルーにかけて痛めやすい部分です。テイクバックからコッキングは、肩を引き上げる際の圧縮ストレスによるものです。フォロースルーの時の痛みは、肩が内にねじれる時に巻き込まれて痛みが出ます。

肩を痛めた時は温める?それとも冷やす?

炎症があれば冷やす

肩を痛めた場合は、まずは冷やします。その理由は、炎症が起きているからです。次に、疼く感覚がないかを確認します。この疼く感覚の有無が温めるのと冷やす選択を選ぶ目安になります。

回復させるために温める

疼く感覚がなくなれば、積極的に温めていきます。血流をめぐらして、組織の回復を促します。より深くの筋肉へ血液を集めには、入浴や交代浴がオススメです。温めるのと冷やすいのを交互に行う方法です。具体的には、肩をシャワーやアイシングで冷やした後にホットパックや浴槽で温めます。そうすることで、毛細血管が拡張して、体の芯から温まります。

痛めやすい投球フォームとは

  1. 肩甲骨が引けていない
  2. 肘が下がっている
  3. 軸足に乗れていない

1,肩甲骨が引けていない

肩甲骨が引けていない場合は、肩の前方が引き伸ばされて痛みを生じることがあります。また、外側の場合は、肘下がりと並行して肩の衝突が生じることで起こりやすいです。このような動きは、動作の前に原因があることが多いです。例えば、まっすぐ立つ姿勢が猫背の時など多く見られます。猫背では、肩甲骨をうまく引くことができず、肩の前側や外側を痛めやすいです。

2,肘が下がっている

肘が下がることで肩を前に突き出して投げてしまいます。また、肘が下がることで、肩の捻りがうまくいかないために、肩関節を押しつぶすストレスも生じやすいです。このような動きは、動作のタイミングや感覚のズレによって生じます。また背中や足の筋肉のバランスが整っていないと、腕投げになってしまうことで起こりやすいです。

3,軸足に乗れていない

投球動作の軸足に乗れていないと、肩そのものに負担がかかりやすいです。ワインドアップの場合も同じです。不安定な姿勢だと、まっすぐの姿勢を保持できません。そのため、次に動かす動作や姿勢への連動がスムーズにいかなくなり、無理やり力任せの投げになって痛めてしまうのです。

肩を痛めないためにすべきこと

肩を痛めないためには、しっかりとウォーミングアップをすることです。大切なのは、ただ行うのではなく、体が動きやすくなっているか、確認をすることです。インナーを刺激したら、スムーズにい動けます。背中や足が腕と連動すれば、動きに伸びとキレが出ます。今自分に何が足りないのかを見極めて、ウォームングアップを組み立てることで、怪我の予防になるのです。

まとめ

さて、いかがでしたでしょうか?

肩の痛みと一言でいっても、痛みを感じる部位や機序によって原因が異なります。なぜ痛みを感じたのか?をしっかりと見極めることで、適切な処置ができます。是非とも試して見てくださいませ。

 

 


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