体の歪み(ゆがみ)
1,体の歪みとは
歪みとは、体のバランスを整えている状態です。
「体がゆがんで調子が悪い」というのをもっと正確に表現しますと、「歪んだまま固まってしまって調子が悪い」ということです。
歪みという言葉は「不」と「正」の字で成り立っています。±という意味で、バランスをとっていることを示しています。決して具合が悪いわけではありません。
体には、壊れる段階がある
慢性的な症状は、日ごろの積み重ねによって引き起こされています。
疲労が蓄積してくると、体がゆがむことでバランスをとります。
しかし、体にゆとりがなくなりバランスをとり切れなくなると、違和感を感じるようになります。
「ゆがみ」→「違和感」→「痛み」→「しびれ」→「マヒ」
体は段階を追って壊れていきます。
痛みやしびれはその過程にあるのです。
姿勢の崩れが痛みやしびれの症状を引き起こす
体はバランスをとるために歪みますが、それが長時間続くと元に戻れなくなり、違和感を感じてきます。
そのような苦しい状態が続くと、徐々に姿勢に現れてきます。これが姿勢の崩れの始まりです。
典型的なのが猫背。
姿勢の崩れが、体の使いにくくして、ついにはぎっくり腰や五十肩の様な急激な痛みを伴う症状を引き起こすのです。
猫背が引き起こす問題
人は骨格が土台となっています。その骨格のゆがみが姿勢を作ります。
本来、骨格は体を支えるだけでなく、内臓を保護する役割も担っています。姿勢のゆがみで、骨格のねじれが生じると、内臓は窮屈になって、うまく機能しなくなります。
内臓の疲労が蓄積すると、体の循環も悪くなり、疲れが取れにくくなる悪循環が始まります。
2,体の歪みのチェック
もし、体の状態をチェックするならこちらを試してみてください。
- 1.椅子に座ってバンザイをする
- 2.右と左の腕の上げやすさを確認
- 3.上げにくい方にタオルを敷いてもう一度確認
もし、この方法で腕が上がりやすくなれば、骨盤がすでに歪んで固まっています。腕や肩周りの不調が骨盤の硬さから影響を受けていることが確認できます。
3,体の歪みを良くする方法
内臓疲労の調整
お腹を緩める
内臓や自律神経の働きを整えます。
腸のコリを取ることでまっすぐな姿勢を取りやすくなります。
お腹がゆるむことで、まっすぐ骨で立つことができます。
すでに姿勢が崩れてしまった方は、筋骨格以外にも、内臓疲労もある可能性が高いです。
猫背で長時間椅子に座っていると、胃腸をはじめとする内臓は圧迫を受けて。
血液の流れ場滞ります。
ですので、内臓の位置を戻することや、内臓でうっ血を起こしている血液の循環を改善することで内臓疲労由来の緊張を取り除いていきます。
筋骨格の再構築
筋肉の位置や形を整える
皮膚や筋肉にはクセがつきます。怪我をした後にはこのクセが残っています。
体の使い方をリセットすることで、怪我の再発防止になります。
体の筋骨格は形状記憶合金の様なものです。使っているように形作られます。
良い姿勢で生活をしていれば、その姿勢に合った筋肉になっていきます。
猫背のように歪んだ姿勢では、背中が丸く、おなかが硬くなります。
着ている服にしわができるように、筋骨格にもしわができ癖になります。
筋骨格の調整では、不必要にできたシワを伸ばして、本来の姿勢を取りやすいように調節していきます。
骨や関節を整えまっすぐ立てる姿勢作り
神経の反応を正常化
緊張が強いことで体をうまく使いこなせません。体の力みは神経の緊張から生まれます。
その緊張をとり、緩んだ状態にすることで、反応しやすくなります。
疲労などで反応が鈍くなると怪我をしやすいのです。
体は骨で支えられるように作られています。姿勢が崩れるときには、筋肉を使って補強しています。一時なら良いのですが、慢性的にその状態が続くと、固まってしまいます。
内臓や筋肉を緩めた後には、骨でまっすぐ立てるように調節します。そうすることで、体にかかる負担の軽減ができます。
骨でまっすぐ立つことができれば、同じように固まることを予防することができます。
4,体がゆがんだまま固まらないために
体の関節がまんべんなく動くことで、歪んで固まる姿勢を予防することができます。
そのためにも、筋肉が緩んで体がまっすぐ立っている感覚を感じ取れる姿勢を保つことが必要になります。
5,体がゆがんでいる時にすべきこと
もし、体がゆがんでいる場合には、体の緊張を解くことから始めます。
- 1.体の緊張を解く
- 2.血流を促して動きやすくする
- 3.呼吸を深くできる姿勢を作り直す
1.体の緊張を解く
体は弱っているときには緊張させて固めます。もし、そのままでいると、体の血流が悪くなり、筋肉が硬くなったまま姿勢が崩れてしまいます。
睡眠や入浴などをすることで、骨にかかる重力の影響をなくして、硬直した姿勢を解きほぐします。そうすることで、猫背や反り腰などの体に負担のかかりやすい姿勢を解消出来ます。
2.血流を促して動きやすくする
体の緊張を負担を減らすだけでなく、体の巡りを良くすることでも解消できます。
お勧めなのが「入浴」です。お風呂に入ることで重力から解放され、熱や水圧の力で血行循環が良くなります。そうすることで、固まった体の姿勢は緩んでいきます。
3.呼吸を深くできる姿勢を作り直す
呼吸を深くすることで、全身の筋肉が動きだし、姿勢の乱れを整えことができます。
良い姿勢で深い呼吸をすることで、全身が固まることなく、動かすことができます。
6,この記事のまとめ
さて、いかがでしたでしょうか?
体のゆがみは、決して悪いことではありません。体調が優れないときには、守るために体をこわばらせて固まっています。そのままの状態でい続けることが、歪んで固まってしまった状態です。
体の不調を整えて、元の動ける姿勢に戻すことで、姿勢の乱れも解消できます。
是非とも、固まってしまった状態をチェックして、症状が出る前に対処してみてくださいませ。