繰り返す肉離れ
1,肉離れとは
肉離れとは、言わゆる筋(すじ)いわれる組織を痛めてしまったものです。
肉離れは、良くある怪我の1つです。痛めた時の程度によって1度から3度に分けられます。
肉離れは、繰り返しやすいけがです。完全に治癒しなくても歩けたり日常生活ができてしまいます。急激な動作の切り替えしや大きい力が加わる、疲労の蓄積で再発しやすいです。
このような肉離れについて、処置の仕方からリハビリまで解説させていただきます。
こんな症状があったら要注意
- ・柔軟性に左右差がある
- ・極端に力の左右差がある
- ・筋肉がつりやすい
- ・靴のすり減り方に癖がある
- ・疲労が抜けにくい
3つ以上当てはまる場合には肉離れの予備軍です。
このような状態では、肉離れの再発やさらなる怪我を引き起こしやすい状態です。。
痛みやけがをしたときだけにするのがリハビリではありません。今持っている体の能力を最大限に使いこなすのがリハビリ(機能的再構築)です。
2,肉離れをしたときの応急処置
- 1,痛めた直後はアイシングと圧迫で処置
- 2,痛みを軽減するのは圧迫で処置
- 3,痛みが緩和するまでにはコントラスト療法で処置
2-1,痛めた直後はアイシングと圧迫で処置
肉離れは、急激な負荷がかかるときに起こりやすいスポーツ傷害の1つです。そのため、痛みを感じたらすかさず運動を中止します。初めにの応急処置としてはアイシングが有効です。
痛みが治まってきたら、からだの柔軟性をもどします。
柔軟性→筋出力→筋持久力→神経筋促通→競技動作の順でリハビリを進めていきます。
始めはアイシングを行います。それは「痛みの緩和」と「血流促進」です。痛みを抑えて緊張を抑えて、痛みを感じる物質の排泄を促します。アイシングのほか、圧迫と拳上(心臓よりも上にあげる)も有効です。
2-2,痛みを軽減するのは圧迫で処置
肉離れをしたときにRICES処置を行いますが、そのの中でも、特に圧迫は重要な項目です。
肉離れでは、神経や血管、筋膜などを痛めて痛みを感じます。痛めた部分では、筋肉が緊張する、眼には見えない皮膚の中に傷があります。この場合の痛みは、圧迫をしてその傷口をふさぐと緩和されます。
2-3,痛みが緩和するまでにはコントラスト療法で処置
肉離れでの痛みが緩和されてきた後の処置は、圧迫とアイシングを繰り返して、組織の修復を促します。この時に圧迫と解放を繰り返す処置をコントラスト療法といいます。
怪我をした直後では、温めてしまうと、傷口がうずき痛みを感じ易くなります。ですので、アイシングをすることことで、痛みをおさえながら、血流改善を図ります。
また、圧迫を解放を繰り返すことで、筋肉が伸び縮みして血流を促す役割を代わりに行えます。
3,肉離れのリハビリの仕方
肉離れは、どんな競技でも起こりやすいスポーツ傷害の1つです。動作そのものよりも体のコンディショニングによって発症しやすい特徴があります。
- ・姿勢不良によって起こる
- ・筋肉の疲労
- ・部分的な不可の連続
- ・神経-筋の連動不足
- ・神経の圧迫
これらはほんの一部です。個人によって原因や発症の仕方は異なります。
- 1,筋肉の痛みをとる
- 2,筋肉の動く範囲を確保
- 3,筋肉の力をいれる
- 4,力を入れるタイミングを再学習
- 5,競技に応じた動きの確保
3-1,筋肉の痛みをとる
怪我をした直後では、組織が弱いために痛みを感じ易くなっています。この痛みは、組織が修復されたあとにも、残りやすいです。それは、痛めたことでの緊張が痛みを引き起こしているからです。
この緊張を解くためには、組織の修復に加えて、緊張を抜く姿勢や筋肉の動かし方の修正をすることで可能です。
3-2,筋肉の動く範囲を確保
肉離れで痛めた部分の痛みが緩和された後は、動く範囲を広げていきます。
曲げ伸ばし、ねじるなど痛めた部分の近くの関節を動かして、動く範囲を広げていきます。
3-3,筋肉の力をいれる
肉離れの痛みが緩和されて来たら、筋肉の伸び縮みをさせることで、体を支える訓練を行います。
ものを持つ、体重をかける、動いていくなど徐々に痛めた箇所にかかる負担の大きさや動かす方向抱えて、支えられるように訓練をしていきます。
3-4,力を入れるタイミングを再学習
体を支えるときには、力だけでなく、軸を作り、必要なタイミングで力が入ると、可能となります。
このタイミングがずれることで、部分へ負担がかかり、筋肉を再度傷めやすくなります。
3-5,競技に応じた動きの確保
肉離れをしたのちに、日常生活が問題なく遅れるようになれば、競技復帰への動作を導入していきます。
ランニング、ジャンプ、投げるなど競技に応じた動作を行い、体の動きを統合していきます。
4,肉離れを繰り返さないために
1,原因の究明と解消
2,セルフケアの徹底
3,怪我のしにくい体づくり
4-1,原因の究明と解消
スポーツ傷害は、慢性的な負担の蓄積によって起こることが多いです。ですので、不安定な姿勢やチキンでいる姿勢であることに気付けることが大切です。
リハビリは、体を修正することだけではありません。今の現状がどのようになっているかを把握するのに必要なものです。
4-2,セルフケアの徹底
怪我を知るときは、体の感覚がズレて起きることが多いです。
その原因は、疲労の蓄積や体の力みなど緊張が常にかかっているときに多く見られます。
この問題である緊張を解く、疲労の回復には、セルフケアを行うことで対応できます。
自分の体を把握して、必要なタイミングで対応できれば、怪我をしにくい体を維持できます。
4-3,怪我のしにくい体づくり
怪我をしにくい体を作ることで、競技力も向上していきます。
怪我をしにくい体とは、感覚が敏感な状態です。
ほんの少しの変化を違和感として感じ取ることができます。競技で特に使う部分の感覚が研ぎ澄まされて、より良い状態を維持できるようになります。
その結果、怪我をしにくいだけでなく、パフォーマンスも向上していきます。
5,肉離れと言われた時にすべきこと
- 1,怪我の程度を知る
- 2,目標を明確にする
- 3,適切な処置とリハビリ計画を構築する
- 4,定期的な体のチェックをおこなう
肉離れは、痛めた部位の状態によって修復にかかる期間が異なります。
神経の引きつりでは数日で良くなります。筋膜の炎症では1~2週間。筋繊維を痛めた場合は1~2カ月。筋断裂はそれ以上が目安です。
肉離れは癖になる。これは傷が治るだけでなく、動きの改善を伴わないと再発するという意味がります。傷は休めばよくなりますが、動きは修正しないと変わりません。きちんとしたリハビリが必要になります。
5-1,怪我の程度を知る
肉離れをした場合には、その程度を3段階に分けて評価されます。その違いによって競技復帰までの期間やリハビリの過程が変わります。
見た目の判断では、内出血や筋肉の陥凹で組織の痛めた度合いを見ます。
他にも検査では、MRIなどの画像で痛めた範囲や度合いを知ることができます。
5-2,目標を明確にする
怪我の程度がわかれば、ある程度の回復までの期間のめどが立ちます。
現状を把握して、目標を設定します。具体的には、いつまでの試合に出るのか、その試合には間に合うのか、どの程度の状態なら良いのか、どの程度の時間参加するのかなど、ゴールによってリハビリの内容も変えていきます。
5-3,適切な処置とリハビリ計画を構築する
ゴールが明確になって、初めてリハビリ計画を立てます。そして、経過を観察しながら、評価をして競技復帰を目指していきます。
5-4,定期的な体のチェックをおこなう
現在の取り組みが、どの程度計画通りかを把握するために、検査を定期的に行います。そうすることで、軌道修正やリハビリメニューの見直しができます。
体の状態に応じて、メニューは臨機応変に変えていきます。万人に共通するケアと、個人によって必要なことは異なります。
今の体に適したケアやリハビリを行い、ゴールを目指していきます。
6,整体で肉離れが良くなる過程
- 1,痛みの緩和
- 2,体の癖を解消する
- 3,体の感覚を戻す
肉離れは、体の使い方の不具合で起こりやすいスポーツ傷害です。
筋肉を傷める前に体の柔軟性や疲労感で事前に不良を察知することが出来ます。
柔軟をしてもなかなか柔らかくならない場合などは要注意です。知らない間に体の力みが抜けていない証拠です。
このように、痛める前に体の状態を把握することで予防できます。
普段から、いかに自分の体へ関心を持つことが出来るかがポイントです。
6-1,痛みの緩和
整体では、筋肉の緊張を緩和させて、必要以上に感じている痛みを緩和させます。
緊張は、筋肉への負担を増大させます。また、再発する際も、筋肉の緊張のアンバランスで起こります。
また、無駄な緊張を解くことで、姿勢の癖を解消出来、日常生活で無理なく過ごせるようになります。
6-2,体の癖を解消する
肉離れなどは、疲労の蓄積や部分への負担が大きいと起こります。このような負担は、体の合使い方の癖が引き起こします。
整体を行い、体の不要な癖を修正することで、怪我のしにくい動きや姿勢を作ることができます。
6-3,体の感覚を戻す
肉離れは、疲労の蓄積や体の扱い方のアンバランスが原因で起こります。
今の体の異常を痛みではなく、違和感として感じられると、傷める前に止めることができます。
感覚が研ぎ澄まされることで、競技力の向上にもつながります。
この記事のまとめ
さて、いかがでしたでしょうか?
肉離れは、疲労の蓄積や感覚が鈍くなることで起こりやすい怪我です。
痛めてしまったときの対処を適切にすることで、早期復帰が見込めます。
また、怪我からの復帰に際して、怪我がよくなるだけでなく、怪我のしにくい姿勢作りを目指していきます。不要な癖がなくなることで、より高いパフォーマンスを見込めます。
是非とも、日ごろから感覚を研ぎ澄まして、体に起きている変化に目を向けてみましょう。
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