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走った後にしゃがむと膝が痛い時に見るべき3つのポイント

2017年9月25日

走ると膝が痛くなる原因

走った後にしゃがむと膝に痛みを感じる場合には要注意です。その痛みの原因は膝にないかもしれません。マラソンなど硬い路面を走った場合以外にも、慢性的な疲労が蓄積している場合には膝を痛めやすいです。問題なのは、痛みを感じた時に、かばうように体を動かすため腰痛や坐骨神経痛など二次的な負担が起こることも多いのです。正しいケアと対処をすることで、早期復帰が望めます。何が原因で痛めたかを知るには3つのことを観察します。1つ目は、痛みを感じる部分です。2つ目は、痛みを感じる動きです。そして3つ目は、どんな環境で運動をしていたのか?です。この3つを観察することで、体にどんな負担がかかっていたのかがわかります。

 

1,走った後に膝のどの部分が痛むのか?

走った後に痛みを感じた場合、膝のどの部分に痛みを感じるかを観察します。その部分にどんな組織があるかが変われば、何が起きているかがわかります。筋肉の損傷や炎症のことが多いです。しかし、場合によっては、靭帯を痛めて腫れることもあります。その部分がどうなっているかを詳細に確認することで、適切な処置を施すことができます。

1-1,膝の前側が痛い

膝の前が痛い時は、大腿四頭筋(だいたいしとうきん)の負担を疑います。そして次になぜ、その部分が痛めたのかを考えます。一番初めに考えるのは筋力不足です。走るのに十分な筋力がない場合、筋肉痛のような痛みを感じます。次に、走り方を考えます。前ももはブレーキをかける筋肉です。走る時にブレーキをかけている時にはこの筋肉の負担がかかります。体重移動胃がうまくいかない場合には、このようなブレーキをかけて負担を強いることがあります。

 

1-2,膝の外側が痛い

膝の外側の痛みは、体のアンバランスがあると起こりやすいです。具体的な症状は、腸脛靭帯炎のことが多いです。別名は「ランナー膝」とも呼ばれるスポーツ障害です。この原因は体の左右に振れるブレによって起こりやすいです。骨盤が左右に触れてしまい、お尻や股関節の筋肉が硬くなり、膝の外側で腸脛靭帯が摩擦で炎症を起こします。慢性疲労の時にもこのような症状は起こりやすいです。

 

1-3,膝の内側が痛い

膝の内側が痛い時には、鵞足炎をまず疑います。体重をかけたり、膝を曲げると痛みを感じやすいです。内腿やハムストリングスへの負担がかかっている時に起こりやすいです。鵞足とは、薄筋、半腱様筋、縫工筋という3つの筋肉がガチョウの足のように合わさり膝の内側に付着していることから呼ばれています。これらの筋肉への負担で炎症が起こると痛みを感じます。、他にも接地の仕方で膝が内側に入る、内股などの場合にもこの鵞足へ負担がかかりやすいです。

 

1-4,膝の裏が痛い

膝裏が痛い場合には、2つのことを考えます。1つは膝裏に筋肉である、ハムストリングスやふくらはぎへの負担です。2つ目は、膝の中への違和感です。ハムストリングスやふくらはぎの負担は、地面を蹴ってしまう走りや坐骨神経の圧迫でも起こりやすいです。また、膝の中の場合は、半月板や膝下筋など膝をひねる動きによる負担を考えます。地面への接地の不安定性も影響してきます。

 

2,どんな動きをして痛みを感じるか?

痛みを感じる部分は、筋肉や軟部組織の負担を観察できます。それぞれの組織には動き方や役割があります。これらの組織には体の動かし方の違いによって負担のかかり方が異なります。癖やアンバランスがあると、炎症が起こります。動くと痛みを感じる場合に、どんな動きをすれば、再現できるかによって、痛めた原因が特定できます。

 

2-1,歩くと痛い

 

歩くと痛い場合には、3つの歩き方を分析します。1つはかかとが着くとき。2つ目は土踏まずがついて体重が乗ったとき。3つ目は、つま先が離れるときです。

2-1-1,かかとがつくと痛い

かかとが地面につく時に痛い場合は、体重乗せ方に問題があります。多くの場合は、かかとがついた時に、腰が左右にぶれていることが多いです。このブレを繰り返すと、股関節が硬くなります。股関節の硬さは腸脛靭帯炎の原因にもなります。

 

2-1-2,体重が乗ると痛い

体重が乗る時に痛みを感じる場合は、体を支える筋肉のアンバランスが伺えます。具体的には、うちももうやお尻の後ろ側をあまり使えていないことが多いです。がに股やO脚の場合によく見られます。

 

2-1-3,つま先が離れる時に痛い

つま先が離れる時に痛みを感じる場合は、親指への体重移動が上手くいっていません。その結果、体が外側に倒れるように流れています。ストライドが伸びない、脚が間延びする傾向の方にもよく見られます。または、地面を蹴ってしまう場合にも同じようなことが起こります。

歩くと膝が痛い時は、体重移動に問題がある

2-2,立ち上がると痛い

椅子などから立ち上がる時に痛みを感じるとには、前ももへの負担を考えます。立ち上がる時には、多くの場合、大腿四頭筋と呼ばれる前ももの筋肉を使います。ランニングなどで前ももに負担をかけていると、ここへ負荷がかかった時に痛みが強調されます。その場合は、前ももに負担がかからないように立ち方を変えると、痛みが緩和されます。

  • 膝を外に広げる(内腿を使う)
  • 内腿を閉めて立つ(内腿を使う)
  • かかとが膝よりも前に位置するようにして立ち上がる(もも裏を使う)

などすると痛みに変化を出すことができます。

 

2-3,膝を伸ばすと痛い

椅子に座って膝を伸ばしてみましょう。それで痛みを感じるようですと腸脛靭帯の炎症を疑います。腸脛靭帯炎は股関節の筋肉のこわばりにより、膝で靭帯が摩擦を受けて起こる炎症です。ですので、膝の曲げ伸ばしで、痛みが出る場合には、この腸脛靭帯炎を疑います。この腸脛靭帯炎症がある時には、膝の外側に加わる摩擦を軽減することで、鑑別ができます。

  • 膝の上を抑えて曲げ伸ばし
  • 膝を外に広げて曲げ伸ばし

などして股関節を緩める、膝の人体への摩擦を軽減して痛みが減る場合は、股関節を緩めるケアも行います。

 

膝を伸ばすと痛い時は股関節に問題上がる

2-4,体重を乗せると痛い

歩行の体重のせと似たような感じです。この場合は、肩幅に足を広げて左右に体重を乗せて確認します。体重の乗せ方のアンバランスは慢性的な筋肉疲労の原因になります。局所的にかかる負担が減ることで、痛みが緩和されます。

 

3,どんな環境で運動をしていたのか?

自分自身の状態だけでなく、運動をする路面やシューズなどにも体は影響を受けます。

膝の痛みは走路が原因

3-1,どこで運動をしていたか

ここでいう場所は、路面のことをさします。アスファルトのような硬い場所から、芝やクロカン、土手など走る場所によって膝にかかる負担は異なってきます。

 

アスファルトなどの固い路面

例えばアスファルトの場合は、地面から加わる反発によって筋肉や骨にかかる負担が多くなります。土をメインに練習している場合には、競技場のタータンであっても同じことが起こります。タータンのゴムの下は固い素材です。

http://hybrid.srigroup.co.jp/products/flooring/detail/sdvp.htmlより引用

土手などの斜面

土手や路側帯は、地面が斜めになっています。そのため、片側への負担が大きくなります。また、斜面の場合も前後の負担が変わります。少しの変化でも長時間や距離を踏むことで、負担は蓄積していきます。その変化は、靴にも刻まれるため、靴底の磨り減り方の偏りが起こります。

クロカンや砂場などの不安定なサーフェイス

クロカンや砂浜は、地面が不安定なために、足裏や膝の不安定性を促します。普段使わない筋肉を使う場合や、柔らかい接地を促す目的としては良い環境です。しかし、使い慣れていない環境では、疲労が蓄積しやすいです。その影響が抜けないでいると、慢性疲労へ繋がります。

 

3-2,靴の減り方をみる

地面には靴を介して接します。地面そのものだけでなく、靴のソールやインソールの影響も受けます。いい影響の場合は、良いのですが、悪い影響も受け続けてしまう恐れがあります。

靴の磨り減り方

靴の磨り減り方は、日頃の体の使い方に依存します。接地の仕方から、体重移動など靴に刻まれます。怪我をした時の靴には、その時の癖が残ります。できれば、慢性的な怪我をした場合は、靴を変えることをお勧めいたします。マラソンランナーは、レース専用の靴を持っているくらい、靴に対しては管理をしているのです。

 

靴の硬さ

靴のインソールやソールの硬さによって、体のしなかやさは影響を受けます。購入したばかりの靴は、縦や横のしなやかさを出すように靴をマッサージすると良いでしょう。

 

4,痛みを感じる部分によってケアが異なる

ここまでで、痛めた部分とどんな動きをすると痛みを感じるか、さらには、どこで動いていたのかがまとまりました。これにより、原因が見えてきます。どんな時に痛みを感じかを確認して、今の自分にあったケアをしてみましょう。共通して言えることは、痛みを感じている部分は最後にケアをする。痛みの原因を確認してから取り組むことです。

 

5,この記事のまとめ

さて、いかがでしたでしょうか?

走った後に痛める場合は、走り方や走った場所にも影響を受けます。フォームだけの問題ではないので、見直すべきところが広い範囲にあります。怪我の治療は、パフォーマンス向上にも繋がりますので、是非とも、日頃方体のチェックすることを癖づけてみていきましょう。

 


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